先日、半ば会社命令にて、健康診断に行ってきた。
生活習慣病予防検診、とか、そんな名称のヤツである。
身長体重視力聴力等のデータ、血圧や血液検査。
レントゲンや心電図。
そして、バリウム飲んで胃の検査。
バリウムは、初体験である。
あちこちから話は聞いたことはあるが、まあ心地よい体験だという話は聞いたことが無い。
あまり気は進まないが、仕方ない。
バリウムを、飲む。
もちろんうまいもんでもないが・・・まあどうにか。
まずいものを飲み食いするという行為に、偏狭な味覚のおかげで人並み以上に慣れているからかもしれないが。
そして結果。
血液やら心脈やら、そういった類の数値は、全くと言っていいほど問題なし。
標準中の標準。
ところが。
バリウム飲んで撮った胃の写真の一部に、「?」の書き込みが。
何やら、胃壁の一部が歪曲している模様。
説明をする医者の先生も、はっきり診断できずに首をひねっている。
考えられるとしたら胃潰瘍のようなものらしいのだが、それだと多少は痛みが伴うそうだ。
が、俺自身には全く心当たりはない。痛みなど、ない。
何枚も他の写真をじっくり眺めていた先生だが、結局あきらめたようだ。
曰く、バリウムの検査ではこれ以上はもうわからない。
カメラを入れよう、そうすればすぐにわかる、と。
マジかいな。
悪名高い胃カメラか。
怪しげな部位が見つかったことよりも、胃カメラをやらないとならないことに対してブルーになる。
とはいえ、逃げ出すわけにもいかず。
日を変えて、本日、再度病院に行ってきた。
説明を聞くと、普通はのどのあたりに麻酔をしてカメラのチューブを突っ込むわけだが、非常に嫌がる人もいるわけで、そんな人のために鎮静剤を使用して、平たく言えば眠らせてしまってその間に施術してしまう方法もあるらしい。
全身麻酔のようなものだから、いろいろとデメリットもまたあるらしいのだが。
何だそんな方法があるのなら、と、弱気な俺はそちらを選択。
病院慣れしてないんだよ俺は。
鎮静薬は、点滴で入れるらしい。
とりあえずまず点滴の注射を刺して、ノドの麻酔を入れて。
診療台に横になる。
マウスピースを装着。
気楽にして、眠くなったら目を閉じてくださいねー、と。
人によっては完全に眠らないケースもあるとのこと。
どんなものなんだろう。
ヒトの意志であらがえるものなんかじゃないのは承知ながら、どんな具合で眠気が襲ってくるのやら、少々楽しみでもあった。
で。
もともとちょいと寝不足で眠かったのが関係あるのかないのか。
一瞬で意識が途絶えた。
眠くなってきた、というプロセスすら記憶にない。
何かに呼ばれて目を覚ますと、別室の椅子に座らされていた。
見事なまでに、鎮静剤(麻酔?)が効いたらしい。
立ち上がると、少しだけ平衡感覚が怪しかったが、まあ普通に歩ける。
問題はなさそうだ。
そしてその結果はというと。
「うん、全く問題ないね」と。
あれはなんだったんですか、と訊くと、いやあなんだったんだろうね、という回答。
そんなのアリかよ。
まあ・・・何事もなくてよかったとするか。